こんにちは~、元美容師のあこです!
この前、たまたま呉服屋さんの前を通ったら可愛らしい、七五三の着物が並んで居ました。
買うにしてもレンタルするにしてももう用意をする時期なんですね~^ – ^
その時ふと、美容師時代に教わった七五三の和装小物の意味や由来を思い出しました。
思い出したので、せっかくだからまとめてみようと思います!
七五三で女の子が身に着ける和装小物
今回ご紹介する和装小物はこちらの5点です。
● 被布(ひふ) ※3歳の子が着物の上に着るベストの様な物。
● 箱せこ ※7歳の子が懐に挟み入れる小物入れ。
● 扇子 ※開閉ができる扇ぐ物。
● しごき ※7歳の子が帯の下に巻く飾り。
● ちんころと鹿の子 ※ 頭に付ける紐状の髪飾り。
- 被布(ひふ)
3歳の女の子が着る着物の中で最も特徴的なのが、被布です。 元々は防寒着として着ていました。着物を着るのが主流だった頃、7歳までは紐が着物に縫い付けられているものを着ていました。 また7歳までは帯を締めない為、華やかさに欠けてしまいます。
● 小さな子供に帯を付けるのはどうしても子供に負担がかかってしまう…
● でもせっかくのお祝いを華やかな衣装に彩りたい…
そんな事から手早く着させる事がてがきる被布を着るようになったそうです。
七五三のお祝いをするのが11月15日と冬に差し掛かる時期であったのも丁度良かったのではないかなーとも思います^ – ^
- 箱せこ
箱せこは7歳の装いに欠かせないものです。 また、花嫁衣装にも用いられます。
平安時代、武家の婦人の間で流行したのがきっかけとなり、その後は正装の時の必需品となりました。
当時は、箱せこの中に紙や櫛などの物を入れていたそうです。
そんなに大きく無いのにそんなに入るの?? と思い、調べたところ、今の物より大きかったんだそうですΣ(・□・;)
- 扇子
七五三のお祝いをする季節は冬の始まり頃です。 それなのになぜ、扇子を持つのだろうと思う方もいると思います。(私だけでしょうか?>_<)
扇子は広げると二等辺三角形になります。
この形は昔から日本では、『末広がり』と言われて、だんだんと末の方へ行くにつれ良い事が広がるとされ縁起が良い形と言われています。
そのため正装の時は扇子を身につける様になったそうです。
茶道では、扇子を自分の前に置いて一礼をする事で相手への敬意を払うとされていたり、能の世界では、扇子を前に置く事で自分の周りに結界をはり無となると言われています。
扇子は、日本文化にとってなくてはならないアイテムなんですね(^_^)
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- しごき
着物の着方で「おひきずり」と言う着方があります。 (時代劇でお姫様などが着ている着方です!)裾を長く引きずる様な様子からこのように呼ばれるようになりました。
このおひきずりが当たり前だった頃、着物を汚さない為に裾をあげるのに使っていたものが当時の名残として残りました。
裾をあげて着るのが主流になってからは花嫁さんにだけ許された結婚式での最高位の正装となりました^ – ^
- ちんころと鹿の子(かのこ)
ちんころは、主に前髪に使います。鹿の子は、後ろ髪に使うのが主流でした。
鹿の子絞りと言う模様で出来ていてこれは子鹿(こじか)の斑点に似ていることが由来と言われています。
鹿は神の使いといわれるところから縁起物として使われるようになりました。
また、日本髪を結い上げるのに、結び目を隠す目的もあり使われています。
紐で出来ていて簡単に付けられるので、子供への負担がすくないので好まれて用いられるようになりました。
日本髪を結うのは時間がかかります。少しでも子供に負担がかからず、尚且つ可愛らしく仕上げられるので好まれたようです^ – ^
後記
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まとめ
● 被布 3歳では、帯を締めない為被布を着せて華やかな装いでお祝いする為に着せるようになりました。
● 箱せこ 平安時代、武家の婦人の間で流行したものがその後正装の時は身につける様になりました。
● 扇子 広げると二等辺三角形になる事から末広がりを意味し縁起物として身につける様になりました。
● しごき おひきずりと言う着方の名残として身につける様になりました。
● ちんころと鹿の子 鹿が神の使いといわれるところから縁起物として身につける様になりました。
七五三のお祝いをする様になった由来には諸説あります。 その中の1つに昔は病気で亡くなってしまう子供が多く、7歳まで生きられれば一安心と言われていたそうです。
その為、3歳、5歳、7歳と節目をつけて無事に子供が成長していることを神様へお礼をしてこれからも、元気に成長する事を願いお祝いをしたと言う説があります。
私が当時着物の着付けを教えて頂いていた先生からは、神様にお礼に行く為の正装だからこそ、小物1つにしても意味があるのだと教わりました。
今は、お祝いとしての要素が強いですが昔も今も子供の成長を喜び、健やかな成長を願う親の思いに変わりはないのだと、自分が親になり、改めて思いました。